2006年7月22日

映画のパンフレット

時刻: 23:59 | 技法: ペン

映画のパンフレットとは言え、しっかりした装丁で、その半分は写真集になっています。その映画は「アンリ・カルティエ=ブレッソン 瞬間の記憶 Henri Cartier-Bresson The Impassioned Eye」。名古屋では本日封切りで、ずっと心待ちにしていたので初日の第一上映にかけつけたのでした。
アンリ・カルティエ=ブレッソン(1908−2004)の写真は、日常の一コマから歴史的な瞬間まであらゆるものを完成度の高い構図でとらえていて、このところ私は密かにハマっておりました。いやもう、最も尊敬する人物の一人です。で、この映画、晩年のご本人の語りと周辺の人々へのインタビューで構成されているドキュメンタリーなのですが、大満足の内容でした。いままで知らなかったのですが後年描いていたデッサンも紹介されていて、その良さには驚きました。視覚芸術としてのリアリズムに対する視点には大いに頷けるものがあり、個人的に大のオススメでございます(ちなみに公式サイトはこちら)。
写真集は結構高価なので未だに手が出ないままだったので、ミニミニ写真集にもなっているこのパンフレットを買って来たというワケです。それをペンで描いてみました。意外と難しくて実は3回描き直しました。

いわゆるWeb拍手です。→

いただいたご感想とそのお返事など

ロバート・キャパと一緒に「マグナム・フォト」を設立した人ですね。私はキャパが一番なんですが(笑)・・・。ブレッソンが2004年95歳で亡くなったということは、もしキャパが生きていれば、今92歳ってことですね。そう考えるとなんだか不思議な気がします。

こんな映画があるなんて知りませんでした。松山でもいずれ公開になるのかしら?そうだといいのですが・・・。パンフレットもよさそうですね。

>後年描いていたデッサンも紹介されていて、その良さには驚きました

「その場に居合わせなかった人にも、切り取った部分だけで何が真実かをみせる」・・・それが写真家の視点だとキャパは言っています。鋭い観察眼と一瞬の判断力、。報道カメラマンは最前線で戦う芸術家です。絵筆の代わりにカメラを構えて、刻々と変わりゆく時代を命がけで描いていたのだと思います。

投稿者 : リセ | 2006年7月23日 08:22


リセさん、
そうです、そうです。キャパとは指向性は若干違いますが、どちらも見るものの目を離させない力がありますよね。私もロバート・キャパの報道写真は凄いと思います。けど、とらえられるもの、表現されるもの、現実の切り取り方などでは私はアンリ・カルティエ=ブレッソンのほうに共感できるところが多いです。
2004年にケニアに行った際、たまたまケニア入りしていた日本人の報道カメラマンと食事する機会があったのですけど、その時に印象的な言葉を聞きました。身の危険を冒して最前線で撮る写真よりも、悲しむ一人の人物を撮るだけでより現実を訴えることが出来るのだという内容でした。今思えばマグナムの志向ですねぇ。
ところで、この映画ですが、公式サイトの情報だと残念ながら松山では上映予定がないみたいですね。でも、後々上映されるなんてことも結構ありますから、望みは捨てないでくださいね。ちなみに名古屋は8/4まで、東京は8/11まで、岐阜では9/2から9/15、福岡・群馬・北海道が調整中といったところだそうです。って、これらのところへ行く予定なんかはそうそうないですよね・・・。願わくばDVD化。DVDになったら私は購入しようかと思ってます。

投稿者 : 桂田 | 2006年7月23日 23:32


>悲しむ一人の人物を撮るだけでより現実を訴えることが出来るのだ

とはいえ、現実には、以前に「ホテル・ルワンダ」という映画を見たときに、報道カメラマン(実在の人物)が、こうも言っていました。
「(戦争のような)悲惨な映像をTVで流しても、遠くに住む外国人は、『こわいね』『かわいそうね』と言って、ディナーを続けるだけさ。」と。
この台詞を聞いて、ドキッとしました。だって自分もきっとそうだと思うから・・・。ヨーロッパの人にとって日本が極東の小さな国であるように、多くの日本人にとって中東やアフリカで起こっている事件は、やはりTVの中のニュースに過ぎないとのかもしれません。悲しいかな私もその一人であるのは事実です。でも、問題意識だけは持ち続けたいと思っています。


>これらのところへ行く予定なんかはそうそうないですよね

福岡は可能性があるんですが、上映時期が未定ですからね。忘れた頃に松山に来るかもしれませんので、待ちますわ。(^_^;)

投稿者 : リセ | 2006年7月24日 21:39


リセさん、
ホテル・ルワンダ、とても観たかったのですが機会を逸してしまいました・・・。
おっしゃるとおり、受け取る側にもレセプターがないと伝わりませんよね。直接関係なければ対岸の火事になってしまうのは仕方がないことだと思います。が、その時その場面が実在しているということに対する想像力をもつことは大事にしたいものです。

話がずれてしまいましたが、アンリ・カルティエ=ブレッソン、そのフレーミングの妙技と被写体に対する洞察はまことに素晴らしいです。ロバート・キャパのメッセージ性とはまた違うアプローチのリアリズムを生々しく伝えるこのドキュメンタリー映画、リセさんにもぜひとも楽しんでいただきたいです。

投稿者 : 桂田 | 2006年7月25日 01:14


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